遠野市

カッパ淵

     
遠野市土淵町の常堅寺の境内を流れる淵にはカッパが住んでいるという。遠野のカッパは顔が赤く、口が大きく、子どものような姿をしている。カッパの正体の一説に、不幸な死を遂げた子どもの魂が淵に宿ってカッパになるのだというものがある。カッパ淵のほとりには、乳神様の小さな社が建ち、乳房の形をした小枕が多数奉納されている。出産してお乳の出が悪い母親が、この社に詣で小枕を家に持ち帰るとお乳の出が良くなるといわれている。お乳が出るようになったら小枕を倍の数に増やして返すものだという。またお寺が火事の時にカッパが火事を消してくれたという言い伝えがあり、境内には「河童狛犬」という頭に窪みのある石の狛犬もある。他所にもカッパが住むという川や淵があり、いたずら好きで馬を淵に引っ張りこもうとする話も多い。遠野には今もカッパが出るのではないかと思わせる清流の里である。
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この展示物への投稿

2件のコメントがあります。
投稿日時 投稿者名/コメント 投稿写真
2019-03-10 01:24:03 ふゆ
まだ寒い3月の夕方、木が手を広げて語りかけて来ている様
2015-04-05 22:11:39 まえかっぱ
カッパを見たという話を昨年久しぶりに聞きました。
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