愛知県美術館
喪中の作品(昇天)
星野 真吾(1923-1997), 紙本着色, コラージュ, 1965頃
豊橋市に生まれた星野真吾は、1948年に、日本画の世界にあるすべての因習の打破をもくろんで結成された「パンリアル」に参加し、新しい表現の可能性を追求して、独自の「人拓シリーズ」を完成させた画家として高く評価されています。人拓とは、作者自身の身体に絵の具を塗って、画面に転写するものです。この作品は、父の死の翌年に制作されたもので、人の姿は描かれませんが、刻印された足跡が、人間の存在感を強く感じさせます。