愛知県美術館
にぎやかな風景
ピエール・ボナール(1867-1947), 油彩, 画布, 1913頃
フランスに生まれたボナールは、印象派的な手法によって身近な風景を描いた作家です。色彩表現の豊かさで、「色彩の魔術師」と呼ばれるほどでした。この作品で、ボナールは別送を構えたセーヌ河畔の村を舞台に、人と動物が戯れる牧歌的な風景を表現しています。右手前の木陰に描かれているのは、ボナールの妻マルトと犬ユビュです。また遠方には、野良仕事を終えたのか、田園を二人の人物が歩いています。セーヌ河畔の対岸には、クロード・モネが住んでおり、生涯に渡る進行をもって互いに触発しあい、ボナールの色彩や空間表現にも影響を与えました。